蜂の恐怖とリサイタル@ローマ
9月のことですがローマで野外リサイタルがありました。
ここのところ旅行ブログのようになってましたがピアノが本業です
なんともう3カ月前…季節のめぐる速さにぞっとしますね。
色々あって会場が変更になりまして
このコロッセオみたいなマルチェッロ劇場の予定が、この裏にある教会の中庭に。
マルチェッロの横で弾くのが楽しみだったので残念と思っていたのですが、実際に行ってみたら大通りに面していないので車の音もいくらか少なく、建物の壁による多少の反響があって、演奏する環境としてはこちらのほうが良かったです。
今回はこのようなプログラム↓
よく見るとすごい間違いが…
ベートーヴェンのソナタop.10って…no.1,2,3全部弾いたらそれだけで終わっちゃいますただしくはOp.110でした
まぁこんなこともあるよねと流せるようになったイタリア滞在3年目です
そして野外リサイタルで星空のもと夜のガスパールを弾くという願望を叶えました。
野外で弾くときお決まりの、虫問題。今回はだいぶ慣れてました。
が、この日は蚊でもなくハエでもなく新たな敵が登場、まさかの巨大蜂です(@_@;)
ベートーヴェンのop.110アリアとフーガあたりを演奏中、顔の周りを飛び回ったり鍵盤の端っこに止まるハチ2匹。見に来てた友人たちにも見えていたらしく「よく平然と弾けたね!」と後から言われましたが、いやいや、内心は涙目絶叫でした。
最終的に鍵盤の奥に設置されたスタンドライト(超高温)に自ら当たりに行った蜂さんたち、ジィッと嫌な音とともに床に転がっていきました。
2匹目は死に切れず、演奏中わたしの左足元でジージー音をたてながらしばらく転がってて怖かった…
こんなのに慣れてくると、もう携帯が鳴ったぐらいじゃ動じなくなりますね。演奏中に蜂が真横で死ぬなんて日本じゃありえないシチュエーションです
肝心の演奏はハチ事件以外、気持ちの良い夜風のなか集中して弾くことができたと思います。
リラックスと集中のバランスが珍しくよく取れていたような。
観光客の方も結構いらしていて終演後にはカタコト英語でお話もさせていただきました。
この日はローマだったので友人たちも聞きに来てくれて、終演後はもちろんそのまま打ち上げへ行き
すぐ裏の旧ユダヤ人地区にある美味しいレストランでステーキを食べて帰りました。
演奏はいつも食べ物の思い出とともに
Mari