イタリア留学その1(出願方法)

イタリアに音楽留学しかもピアノとなると調べても本当に情報が少なく、渡航前は色々と不安も多かったので、とりあえず自分の場合やったことや知っていることを記録しておきます。あくまで私が受験した2012年秋頃の様子です。

まず、イタリアに音楽で留学するとなると、学校は3種類です(たぶん)。

1.国立音楽院(Conservatorio) ※国内に50以上あるそうです

2.国立アカデミー(Accademia Nazionale) ※現在うちの学校しかないはず

3.私立の学校 ※名前はいろいろ。有名なイモラも私立です。

私が在籍しているのは

聖チェチーリア国立アカデミー(Accademia nazionale di Santa Cecilia)です。

国立音楽院と何が大きく違うかというと、実技レッスンしかないところです。

講義は一切ありません。月に2,3回のレッスンで1年を通して開かれるマスタークラスのような感じなので、遠方から通う人ばかりでローマに住む人は少ないです。イタリア人の生徒はほぼ全員どこかしらの国立音楽院をすでに修了しています。

サンタチェチーリア管弦楽団の本拠地。Auditoriumの大ホール。同じ組織なので学校の事務所もここと同じ建物にあります。

聖チェチーリア管弦楽団の本拠地。Auditoriumの大ホール。同じ組織なので学校の事務所もここと同じ建物内にあります。

一方、国立音楽院の方は音楽史や和声など実技の他にも様々な単位を取らなければ修了できません。日本の音大のような感じだと思います。そして授業やテストを乗り切るためにはイタリア語力が必須です。

ローマはややこしくて聖チェチーリア国立音楽院(Conservatorio Santa Cecilia)もあるので、公式サイトを調べるときは注意しないと混乱すると思います。かくいう私がそうでした。

それから出願方法も国立音楽院と国立アカデミーでは全然違います。どっちも国立なのに!

国立アカデミー Accademia Nazionale

  • 受験者が各自で公式サイトから申し込み。必要書類は添付ファイルでOK。
  • 受験料支払いはpaypalというオンライン決済が使えて簡単。
  • 試験時期は10月末~11月(〆切は例年10月中旬くらい)
  • 語学試験なし

国立音楽院 Conservatorio

  • 日本から個人での申し込み不可
  • 3月~4月イタリア文化会館に要項を取り寄せ
  • 5月~6月説明会やら面接、書類集め、文化会館を通して出願
  • 7月~8月受験ビザ受取り、渡航
  • 7月~9月試験(学校による)
  • たいてい外国人はイタリア語の試験あり(検定試験CILSの証明書で免除される学校も)
  • ※細かい点は音楽院によって異なります

音楽院の手続きは自分でやっていないのでなんとなくしか分かりませんが、googleで調べると色々出てきます。とにかく時間がかかるので直前に受験を決めるともはや申し込みが間に合いません。

イタリア文化会館HP

ただしイタリアでCarta d’identita’という身分証明書を持っていれば、直接音楽院に申し込みができるみたいです。現地に残って再受験するならば一時帰国する必要がないのでこれが楽だと思います。

※わたしはCarta d’identita’取らずに生活してます。学生をやる分には今のところ特に支障ありません

私立の学校の場合はもちろん学校によって違うのでその都度調べる必要があります。

少なくともイタリア文化会館を通す必要はないですが、その学校で学生ビザを発行できるかどうか事前に問い合わせた方がいいと思います。もしできない場合は語学学校に登録して学生ビザを取る方法がありますが、授業料が結構かかるのでなかなか大変です。

ビザと滞在許可証Permesso di Soggiornoの件はまた別に書いてみますー

Mari